リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」は、全国の人口20万人以上の都市居住者のうち、15~69歳の男女1万3200人を対象に、過去1年間における美容室・理容室の利用に関する実態調査を実施し、その結果を「美容センサス2024年上期≪美容室・理容室編≫」として発表した。
同調査から推計した※美容室の市場規模は、1兆3543億円で前年比0.1%減とほぼ横ばい。1回あたりの平均利用金額は、女性7482円、男性4708円で男女共に、ここ5年で最高額となった。同じく同調査から推計した理容室の市場規模は、2762億円で前年比0.2%増だった。
※サロン利用率、1回あたり利用金額、年間利用回数と人口推計(総務省統計局)からの推計。
1回あたり利用金額が増えた理由の1位は男女共に「メニュー(カット価格など)料金の値上げのため」。他にも「カラーにかける金額が増えたため」「トリートメント、ヘッドスパにかける金額が増えたため」なども挙がっている。 また、男性は「カラー」「パーマ」「トリートメント」などの利用率が、前年から増加しており、利用金額の上昇につながっていると考えられる。
「ホットペッパービューティーアカデミー」の田中公子 研究員は、「美容室では、物価高の前から1回あたりの利用金額は上昇傾向にあり、女性については若年層を中心に、ハイトーンカラーや髪質改善など、高単価メニューが引き続き流行しています。男性は『カット』以外のメニュー利用が増えています。特に『パーマ』は、4年連続でスコアが増加。『カラー』『パーマ』『トリートメント』など男性の美容の選択肢が広がっていることがうかがえます」とコメントする。