2025年春夏コレクションサーキットが開幕しました。イタリア・フィレンツェからミラノ、パリまで続くメンズからスタートです。「WWDJAPAN」は現地で連日ほぼ丸一日取材をし、コレクションの情報はもちろん、現場のリアルな空気感をお伝えします。担当は、大塚千践「WWDJAPAN」副編集長とパリ在住のライター井上エリ、そして藪野淳・欧州通信員の“浪速トリオ”。愛をもって、さまざまなブランドをレビューします。(この記事は無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
10:30 「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」
悪夢のような昨夜から一転し、本日は「オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSE ISSEY MIYAKE)」からスタートです。これが救われました。ズシンと残る疲労感を、爽やかな風が吹き飛ばしてくれるようなコレクションだったのです。ランウエイの舞台に設置した装置がゆらゆらと揺れる中、シートに置かれたコレクションノートには“Up,Up,and Away”というタイトルがあります。何という素敵な響きなのでしょうか。「アゲていこう」、そんな風に勝手に脳内変換したところで、“風”がテーマのコレクションがスタートしました。
まずは、風になびくようにゆらめく線が格子状に重なるプリント“WINDSWEPT PLAID”シリーズが登場しました。服そのものがなびいているようにも見えるトロンプルイユが、シンプルな構造のウエアに躍動感を与えます。アイテム自体は「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」らしいシンプルなプロダクトで、襟を結んだり巻いたりできるのが“WINDSWEPT SHIRT”です。流れるようなハンドプリーツが風になびくようなイメージで、爽やかなパステルカラーも爽快。凧の形状を服に応用した“KITE”には生地をふんだんに使い、ボタンの留め外しや、動くたびに風になびいてシルエットが変わります。まるでパラシュートを装着したような背負うアウターシリーズは、着用時に空気が入りやすいように設計しています。
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