ミズノの2015年3月期は、売上高が前期比102.1%の1871億円、営業利益が同88.7%の51億円、経常利益が同89.6%の52億円、当期純利益が同126.6%の33億円だった。日本における売上高は同97.7%の1225億円。増税による影響と、韓国・シンガポールにおいて現地法人への事業移管を行ったことで販管費が膨らんだ。商品では、ランニングやウォーキング、サッカー、インドアスポーツ関連のシューズの売り上げが好調に推移。野球やゴルフ関連商品は苦戦した。海外における売上高は、同111.7%の647億円。円安のあおりを受け、特に米国はシューズの売り上げ不振も重なり売上高が同96.7%の296億円になるなど、厳しい結果になった。一方、台湾におけるビジネスは引き続き好調で、アジア・オセアニア地区は同147.2%の190億円に伸張した。
水野明人・社長は、17年までの中期計画を発表。「円安による輸入コスト増を商品価格への転嫁などで補いながら、日本と海外におけるリテールビジネスを強化する」と説明。ランニングをサポートするウエアラブルグラスといった最新技術を搭載した新商品を引き続き開発するなど新事業開拓の他、「ランボルギーニ」とコラボレーションしたシューズやアパレルを今秋発売するなど、海外でのブランド価値向上も同時に行っていく構えだ。「商品では、シューズ関連に伸びを感じている。シューズとアパレルを中心に、2017年度の海外売り上げ1000億円を目指す」と続けた。今期(16年3月期)の計画は連結売上高2000億円を見込む。