仏ブランド「ディプティック(DIPTYQUE)」はこのほど、7月1日付の人事を発表した。親会社マンザニータ・キャピタル(MANZANITA CAPITAL以下、マンザニータ)のオペレーティングパートナーで「ディプティック」ではプレジデントを務めるクリス・ガラック(Chris Garek)氏が退任する。両職の後任には、2019年から「ディプティック」最高経営責任者(CEO)を務めるファビエンヌ・モーニー(Fabienne Mauny)氏が、新CEOにローレンス・セミション(Laurence Semichon)氏が、新設の副CEO兼COOには12年から最高執行責任者を務めてきたニコラ・フロケ(Nicolas Floquet)氏が就任した。
同社はモーニー新プレジデントについて、「ブランドの独自性を守り、ライフスタイルブランドとしての『ディプティック』を築き続けながら、次の成長をリードする責任者となる」と述べた。マンザニータのビル・フィッシャー(Bill Fisher)会長は、「ガバナンスの変更により、『ディプティック』は将来に備え、堅実で収益性の高い持続可能な成長を遂げることができるだろう」とコメントし、ガラック=プレジデントとモーニー新社長の長年の功績に敬意を表した。モーニー新プレジデントは「創業者の事業を継承していくと同時に、会社の発展と再編成に貢献してきた人々に新たな責任を与える機会となる」と述べている。セミション新CEOは、「長い歴史や無限の可能性を秘めたメゾンである『ディプティック』で、新しい職務に就くことを大変光栄に思う」と意気込みを示した。
「ディプティック」は1961年、パリのサンジェルマンで3人のアーティストが設立した。現在56カ国に1200の販売拠点を持ち、フレグランスやホームフレグランス、スキンケア、装飾品を展開する。2005年、マンザニータが買収。23年最高業績を記録し、今年にはパリとロンドンに2つの“ディプティック・メゾン”を発表した。