週末に箱根の山奥の旅館に宿泊したところ、各国から観光客が来ていました。はるか遠方から彼らが求めてくるのは、ステレオタイプではない「本当の」日本。日本人でも知らない地域の歴史に耳を傾け、季節の食材や地酒に舌鼓を打ち、温泉の入り口に掲げられた「風呂場ではこれをしてはならぬ」の図解入りロングリストを念入りに読み込み、謙虚な姿勢で湯船に入っている方が多かったです。
話は変わって、BBCで聞いた北コロンビアの観光業に関するニュースでは、 “エスノ・ツーリズム(Ethno-Futurism)”とか、“インディジネス・ツーリズム(Indigenous-Tourism)“と呼ばれる、観光業に取り組み始めた先住民の活動が紹介されていました。植民地支配や麻薬ビジネスから脱却して自分たちの生活様式を紹介すること自体を観光として収益を得る事例であり、「私たちの歴史、現在、未来。そして自然が財産。ここに来て母なる大地の価値を見直してほしい」と語る地元の人たちのメッセージが力強かったです。
その国ならではの文化を消費したい
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