ファッション

アート売り場を拡充し、衣料品を縮小 三越日本橋店リモデルは隈研吾を起用し2018年春に第一期完了

 三越伊勢丹ホールディングスが5月23日、三越日本橋本店の全館リモデルに向けた計画内容を発表した。2017年春から順次リモデルをすすめ、18年に春に第一期リモデルが完成し、20年春までに全館のリモデルを終える。約200億円(第1期は約120億円)を投資する。

 1904年にデパートメント宣言をし、日本で初めて百貨店を作ってから110年後の14年3月に発表した新コンセプト「カルチャーリゾート百貨店=文化に浸って楽しむ店」に基づき、「日本一楽しめる店。遊べる店。」を目指す。カルチャー(主に日本文化)を最も重要なファクターとして構成する。第一期リモデルの対象範囲は、本館1〜3階、新館1〜2階で、「カルチャーリゾート百貨店」感性に向けたリモデルの象徴となるフロアとして、新館1〜2階にコンテンポラリー・アートのギャラリーを複数設ける。これにより、現在本館6階にある5つのギャラリーを含めるとギャラリーは10カ所になる。アート売り場を拡充し、一方で衣料品売り場を縮小する。なお、2015年度の売上高は1683億円で、3年後の2018年度は売り上げの10%アップを目指す。

 環境デザインには建築家の隈研吾を起用する。「インテリアだけではなく、街の環境も含めてデザインができる方と考え、隈さんにお願いした」と中陽次・三越伊勢丹常務執行役員兼三越日本橋本店長。隈研吾は「ストアコンセプトの"カルチャー"は、人、物が出会い、交流することで生まれる。"リゾート"は遊び心と開放感だと考える。それを体現する環境デザインコンセプトを"樹"と"道"にした」とコメント。樹を用いて環境と空間の統一を図る。同店の原点であるアールデコ様式や文化発祥地としての日本橋を象徴する江戸切子などのモチーフで表現する。"道"は、本館中央の吹き抜け部分"ライトウェル"を中心に各フロア東西南北に伸びる通路を設け、フロアごとの構成を整え、回遊性を促進する。

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