プラダ・グループの2015年2〜10月期決算は、売上高が前年同期比101.2%の25億8000万ユーロ(約3405億6000万円)、EBITDA(金利 、税金および減償却前利益)が同87.3%の5億9540万ユーロ(約785億9200万円)、純利益は同73.7%の2億3510万ユーロ(約310億3300万円)だった。アジア太平洋地区の売り上げ不振と、ドル高によるアメリカ市場の停滞、レザーグッズの売り上げ不振が響いた。一方、「ミュウミュウ」初の香水"ミュウミュウ オードパルファム"の発売によって、ロイヤルティー収入は同116.2%の3350万ユーロ(約44億2200万円)と伸長した。また、日本の売上高は中国人観光客の増加により同110.4%と2ケタの伸びを記録した。
パトリッツィオ・ベルテッリ=プラダ・グループ最高経営責任者は「ヨーロッパと中国の価格差を現在の35%から10〜15%に抑える。なるべく価格差をなくし、世界中で価格を統一しなければならない。ここ数カ月はマクロ環境で経済が低迷しており、とりわけ不安定な状態が続く金融市場と社会・政治不安の台頭が消費マインドの冷え込みや観光客減少につながった。こうした背景に対し、われわれは顧客との関係を強化するために一歩踏み込んだ製品施策を進めると同時に、ビジネスプロセスの見直しに続くさらなるコスト緊縮策を実施してきた。中期的な事業見通しは楽観視しており、グローバルな販売網に担保されたブランドポジションには自信を持っている」と説明している。