しまむらの2014年3〜8月期連結業績は、売上高が2535億円(前年同期比101.0%)、営業利益が191億円(同86.9%)、経常利益202億円(同87.6%)、当期純利益が121億円(同87.3%)の微増収2ケタ減益だった。
消費税増税に対して内税表記とし、実質的に値下げをした6月までは比較的順調だったが、7、8月の集中豪雨などの異常気象による客数の減少や、円安や光熱費やガソリンの高止まり、生鮮品の値上がりなどにより、「消費環境はこのうえなく厳しい。過去で最も悪い」と野中正人・社長。
下期の課題として、商品へのこだわりを強め、価値と価格のアピールを進める。「ファッションセンターしまむら」業態では、機能性や高品質にこだわったPB「クロッシー」の打ち出しを強める。ヤング型店舗も、100店舗から200店舗に倍増させる。また、広告宣伝を強化し、売り上げ増を狙う。トレンドの打ち出しのために、チラシの戦略商品として、渋谷109系のブランドやキャラクターとのコラボレーション商品を展開。「リズリサ(LIZ LISA)」とサンリオのキャラクター「マイメロディ」とのトリプルコラボ「リズメロ」や、「ギルフィー(GILFY)」「オリーブ・デ・オリーブ(OLIVE DES OLIVE)」などとも協業。「見た目もいいし、そのまま(のコーディネートで)売り場で展開することもできる。知っているブランドがチラシに出ていることで、来店動機になる。ここで集客し、周辺商品で売り上げを作っていく。特価品を出すよりも、他との差別化にもなる。また、価格もオリジナルでは1280円、1000円前後だったものが、1900円、2900円と単価アップすることができ、売り上げ増につながる」と説明。「ちょっとした驚きとサプライズを与えていきたい」続ける。
また、上期には寝具が好調で、これまで扱っていかなった高単価商品(極厚マットレス1万4800円など)が売れたことから、「これまでにない、新しい商品、価値ある商品を積極的に投入していきたい」という。
通期の業績は期初予想から売上高を120億円減、営業・経常利益を各50億円減、当期純利益を31億円減に下方修正し、売上高5280億円(前期比105.2%)、営業利益457億円(同109.2%)、経常利益472億円(同107.2%)、当期純利益283億円(同106.5%)を予想する。
なお、店舗数は「ファッションセンターしまむら」で1310店舗、グループ計で1891店舗となっており、「2000店舗も秒読みに。来年度中の達成が視野に入ってきた」という。