旭化成せんいは8日、東京・六本木のグランド ハイアット 東京で、欧州の大手アパレルの幹部約20人を招いたパーティーを行った。パーティには三越伊勢丹ホールディングスの大西洋・社長、オンワード樫山の馬場昭典・社長ら、日本の大手百貨店やアパレルの幹部約80人も訪れた。旭化成せんいの高梨利雄・社長は、「裏地をきっかけに、日本とイタリアのアパレル業界の交流を図ることが狙い」と語った。
パーティーに先立って、欧州の大手アパレル一行は、宮崎県延岡市の「ベンベルグ」工場やダーバンの縫製拠点である日南工場を訪れた。旭化成せんいの高梨社長は「こちらが思っていた以上に、『ベンベルグ』への関心は高く、原料の調達方法から糸の管理方法まで質問攻めにあった。世界最高レベルのアパレルを作る背景には、こうしたこだわりがあることを実感した」と語った。ジョヴァンニ・カナーリ=「カナーリ」品質管理部門長は、「われわれのブランドでは、スーツからコートまであらゆるアイテムの裏地は100%『ベンベルグ』だ。工場ではあらゆる質問に快く丁寧に答えてもらった。軽やかさや風合い、涼しさ、タッチの良さなど、目に見えない優れた機能を改めて実感した」という。