コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は7月2日、傘下ブランドであるヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)の新たな最高経営責任者(CEO)として、やはり傘下に持つジャガー・ルクルト(JAEGER LECOULTRE)のカトリーヌ・レニエ(Catherine Renier)CEOを任命した。9月1日付で就任する。
同氏は、6月1日付でリシュモンのCEOに昇格したニコラ・ボス(Nicolas Bos)前ヴァン クリーフ&アーペルCEOの後任であり、その直属となる。
レニエ新CEOは1999年、リシュモンの傘下であるカルティエ(CARTIER)の北米事業にリテール開発ディレクターとして入社した。2003年にヴァン クリーフ&アーペルに移り、副マーケティング・マネージャーに就任。08年からは、香港のコマーシャル・ディレクターやマネージング・ディレクターを歴任し、後にアジア太平洋地域プレジデントを8年間務めた。18年に現職に就任し、ジャガー・ルクルトで初の女性CEOとなった。
なお、同氏の正式な後任は未定で、当面はフィリップ・ハーマン(Philippe Hermann)=ジャガー・ルクルト最高財務責任者が暫定的にCEOを務める。
ボスCEOは、「カトリーヌが『ヴァン クリーフ&アーペル』のCEOに就任することを大変うれしく思う。彼女は『ジャガー・ルクルト』のトップを6年にわたって務め、強固なリーダーシップチームを構築し、他ブランドとの差別化を図り、メゾンのポジションを明確にした。その豊かな経験とリーダーシップ、そしてメゾンに対する深い理解により、『ヴァン クリーフ&アーペル』の長期的な成功に寄与してくれるものと確信している」と語った。
リシュモン傘下ブランドで続く人事シャッフル
リシュモンは今回の人事を発表する数時間前に、カルティエのシリル・ヴィニュロン(Cyrille Vigneron)=プレジデント兼CEOの退任と、その後任として、やはり傘下に持つヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)のルイ・フェルラ(Louis Ferla)CEOを任命したことを発表した。同氏も9月1日付で就任するが、ヴァシュロン・コンスタンタンの新CEOの任命について、現時点では明らかになっていない。
ヴィニュロン=プレジデント兼CEOは、フェルラ新CEOに業務を引き継いだ後、慈善団体であるカルティエ・カルチャー・アンド・フィランソロフィー(CARTIER CULTURE AND PHILANTHROPY)の会長に就任するという。