ファッション

三陽商会が約250人のリストラ

 三陽商会は6月24日、希望退職者の募集を行うことを発表した。募集人員は同社従業員約1350人の約19%にあたる約250人。10月11〜21日に希望者を募り、12月31日付での退職となる。退職者は会社都合として扱い、所定の退職金に加え特別退職金を支給する。希望者には再就職支援会社を通じた再就職支援を実施する。なお、同社は2013年1月にも約230人の希望退職を募っていた。

 同社はその理由として「百貨店事業のマーケット不振と、販売チャネルの多様性と競争の激化。昨年の暖冬の影響だけでなく、今春夏も厳しい状況が続いている。環境の変化に対応するためにブランドをスクラップをするに至った」と話す。

 今年5月には、婦人服の「ビアンカ エポカ(BIANCA EPOCA)」と「プリングル1815(PRINGLE 1815)」(ウィメンズ部門)の休止を発表しているが、これに続いて、複数ブランドがさらにスクラップされることになる。

 6月30日終了の同社の上半期連結決算も修正された。売上高で前回予想の370億円を下回る335億円、営業利益で前回発表のマイナス22億円を下回るマイナス55億円、経常利益で前回発表のマイナス21億円を下回るマイナス54億円をそれぞれ予想。純利益は前回予想0からマイナス15億円を見込む。また、販売不振を受けて、繰越在庫の評価減約27億円を計上するが、これに有価証券2銘柄の売却益の12億300万円を相殺して、特別損失として15億円を計上する予定だ。

 同社は昨年春夏商品の販売を最後にライセンスブランドの「バーバリー ロンドン(BURBERRY LONDON)」を終了したが、その穴埋めとして「マッキントッシュ ロンドン(MACKINTOSH LONDON)」を投入したが十分な代わりができるまでは数年がかかると予想し、今期は赤字決算を予想していたが、販売不振でその赤字幅が予想を大きく上回ったようだ。

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