サンコロナ小田はこのほど、着用しながら美容ケアができる繊維として「センソリューション(CELL SOLUTION)」を活用した糸や生地のラインアップを充実させて販売を開始した。「セルソリューション」はドイツの研究機関TITKで開発されたセルロースを原料に、肌に触れることで保湿成分であるビタミンE(酢酸トコフェロール)を放出することができる特許繊維。日本ではアルトスター(Altostar)が原綿の輸入販売を、サンコロナ小田が紡績を行う。
同繊維は、繊維内に酢酸トコフェロール(ビタミンE)が配合されており、この成分が皮膚に移行して潤いを与えると同時に膜となり体表から水分が蒸発することを抑えることができるという。しかも100回洗濯をしても繊維内のビタミンEが失われることはないという。
アルトスターによると原綿を酢酸トコフェロールの含有を最大限に生かしながら紡績糸として編織したときの強度や品質にするためにかなりの時間を要したという。原料のセルロースはFSC認証を受けた南アフリカ産のユーカリを原料にしたパルプを採用。なお、特殊加工した繊維のため、セルロース系の繊維リサイクルの活用はできない。
製品では西川が「ニュウミン(NEWMINE)」コスメティックシリーズのピローケースやベッドカバーに採用。“寝ている間に、うるおう”をコンセプトとした化粧品として打ち出している。化粧品にするには薬事の届け出が必要だが、アルトスターの担当者は「化粧品の効果・効能が訴求できる。例えば『頭皮・毛髪に潤いを与える』『頭皮・毛髪の潤いを保つ』『肌を整える』『肌のキメを整える』『皮膚をすこやかに保つ』『皮膚の水分、油分を補い保つ』など。アパレルや寝具でありながら化粧品として販売することができる」と訴求する。