三陽商会は、1月に公表した約230人の希望退職者募集に対し、270人の応募があったことを発表した。同社の従業員(連結)の15%に相当する。退職日は6月30日付。退職者は会社都合として扱い、所定の退職金に加え特別退職金を支給する。この費用として2013年12月期第2四半期決算において特別損失約31億円を計上する見通し。同社は前期に増収増益を達成し、財務状況も改善しているが、杉浦昌彦・社長は2月の会見で「この10年間は営業拠点の再編やシステム一元化などが進む一方、人的余剰を抱えながら経営してきた。利益を出せる余裕があるうちに業務を一度洗い直し、将来に備える必要がある」とリストラの理由を説明していた。一方で、15年6月末に更新が迫る英「バーバリー」のライセンス問題との関わりについては否定している。