ワールドは、2012年第2四半期(4〜9月)連結決算で本業の儲けを示す営業損益が23億1200万円の赤字に転落した。同社が営業赤字を計上するのは半期決算を公表するようになった1995年以降で初めて。
前期の冬商戦の好調を受け、春夏商戦に向けて発注量を拡大するとともに、販売員や店舗販促費の増強を行なうなど積極策を講じたが、これが裏目に出た。ゴールデンウイークには計画に届かず在庫過多に陥った。消化を見込んでいた夏のセールが百貨店・ファッションビルごとの分散化で盛り上がらず、在庫の換金を優先して販売掛率が低下した。追い打ちをかけるように8月後半からの残暑によって秋物のプロパー商戦が出遅れた。売上高は対前年同期比105.4%の1585億1600万円になったものの、売上高総利益率が3.0ポイント悪化。店頭人員の補強や多頻度配送などで同106.4%に膨らんだ販管費を吸収できなかった。