ニューヨークを拠点とするアートギャラリー「ペースギャラリー(PACE GALLERY)」が9月、麻布台ヒルズにオープンする。グランドオープンに先立ち、7月6日から8月17日まで特別プレビューとして一般公開する。ポップアートのパイオニア、クレス・オルデンバーグ(Claes Oldenburg)やポーランド人現代美術家アリシア・クワデ(Alicja Kwade)など、幅広い作家ラインナップの45点を展示する。9月にはロサンゼルス拠点のアーティスト、メイシャ・モハメディ(Maysha Mohamedi)の新作絵画によるアジア初の個展を、11月にはニューヨーク拠点の彫刻家、アーリーン・シェケット(Arlene Shechet)の日本初の個展を開催する。
「ペースギャラリー」は現在、ニューヨークのほかロサンゼルス、ロンドン、ジュネーブ、ソウル、香港にギャラリーを構え、東京は世界で8つ目のスペースとなる。元フィリップス・オークショニアズ日本代表の服部今日子が副社長に就任し、麻布台ヒルズのギャラリーの立ち上げを指揮した。3フロア構成の内装は建築家の藤本壮介が手掛けた。マーク・グリムシャー(Marc Glimcher)最高経営責任者(CEO)は長らく東京に関心を寄せ、「東京は過去から現在に至るまで、国際的な芸術・文化シーンの鍵を握る。ここ数年はアジアのアートへの関心が高まる中重要性が増している。東京でのオープンに興奮を覚えている」とコメントした。
「ペースギャラリー」は1960年にアーニー・グリムシャー(Arne Glimcher)が設立。現在その子息であるマーク・グリムシャー現CEOが受け継ぎ、国際的な地位を築く。「ガゴシアン(GAGOSIAN)」「ハウザー&ワース(HAUSER & WIRTH)」「デイヴィッド・ツヴィルナー(DAVID ZWIRNER)」と共に世界4大メガギャラリーに数えられる。これまでパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)やマーク・ロスコ(Mark Rothko)、アグネス・マーティン(Agnes Martin)、ジャン・デビュッフェ(Jean Dubuffet)、ルイーズ・ネヴェルソン(Louise Nevelson)ら20世紀の巨匠と並び、李禹煥や奈良美智、名和晃平、チームラボら現代作家の作品を取り扱ってきた。