三越伊勢丹ホールディングスは6月13日、羽田空港での2号店となる「イセタン羽田ストア(メンズ)ターミナル2」を第2旅客ターミナル(全日空側)に開いた。制限エリア内に立地し、搭乗客だけが利用できる。営業面積は約440平方メートル。2012年春に第1旅客ターミナル(日本航空側)に出店した1号店(総面積850平方メートル)の経験を踏まえて、衣料品の品揃えを約3割に拡充した。出張のビジネスマンや旅行者の利用を促し、売上高3億円を計画する。来月18日には第1旅客ターミナル側に「イセタン羽田ストア(レディス)ターミナル1」の開店が控えており、3店舗体制になる。
1号店が空港ロビーから見て壁に囲われているのに対し、2号店は間口を広くとり、店の中まで見渡せるオープンな作りになっている。ビジネスマンに向けたドレスシャツやネクタイ、スーツ、革靴などだけでなく、デニム、カットソー、スニーカーなどカジュアルな商品を充実させているのが特徴。飲食も1号店は奥まった場所に寛げるバーやカフェを設置しているが、2号店は空港ロビーに向けてカフェカウンターを設け、テイクアウトの利用を促している。客単価は1号店と同じく1万5000円前後を想定する。
開店セレモニーに出席した大西洋・社長は「2年前に1号店を開いた当初は、旅行目的の商品がメインになるだろうと想定していたが、伊勢丹メンズ館と同じような通常のファッション目的の商品が売れることがわかった。お客さまとの接点を広げ、新しいライフスタイルを提案する拠点にしたい」と話した。一方、羽田空港を運営する日本空港ビルデングの鷹城勲・社長は「大西社長とはさらなる協調を進めていく」「国際線でもチャンスがあれば検討したい」と話し、国際線ターミナルや搭乗客以外も利用できる一般エリアへの誘致も示唆した。
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