ビジネス

近鉄百貨店の2月期は赤字転落 「あべのハルカス」大人化とインバウンド対応強化で巻き返し図る

 近鉄百貨店の2015年2月期連結業績は、売上高が前期比101.0%の2799億円、営業利益が同124.7%の38億円、純損失が20億円だった。昨年3月に開店した日本一の高層ビル「あべのハルカス近鉄本店」の売り上げ不振が響き、3期ぶりとなる赤字計上となった。同店は、初年度である今期の売上高目標を当初は1450億円としていたが、昨年8月に1170億円に下方修正。結果は1114億円で着地し、修正後の目標にも届かなかった。目玉の一つだった、若年層女性客をターゲットにした専門店街の「ソラハ」や、食料品売り場の売り上げが苦戦するなど、開業1年で抜本的な改革を余儀なくされている。

 10日に開いた決算会見で��松啓二 近鉄百貨店社長は、17年度までの中長期経営計画を発表した。「約20億円を投資し、本店の改装に取り掛かる。『ソラハ』については、まず5月上旬に催し物会場を4階に設置し、"ピュアヤング層"と呼ぶ若い女性向けブランドを縮小してターゲットの年齢層を上げる。今秋には改装の全体像を発表できるはずだ」と語った。1月に発表したユニバーサル・スタジオ・ジャパンとの業務提携に加え、4月20日に外国人専用サロンを開設するなど、インバウンド需要対応強化に本腰を入れる。来期の業績予想は売上高2750億円、営業利益31億円、純利益7億円。17年度には売上高2800億円、営業利益45億円、純利益27億円を目指す。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。