雑誌「小悪魔アゲハ」などを出版するインフォレストが4月15日付けで事業を停止し、債権債務の調査を弁護士に一任することが明らかになった。負債総額は30億円。
インフォレストは、2002年に英知出版の会社分割により、当時の英知出版の親会社だったゼィープラス(現セブンシーズホールディングス)の傘下として設立。同社は女性誌向けの「小悪魔アゲハ」「ナッツ」「アイラブママ」「女子カメラ」、男性向けの「サムライマガジン」「サムライイ ーエルオー」を始めとする若者向けのファッション雑誌のほか、パズル関連、コンピュータ関連の雑誌、書籍、ムックを発行していた。
帝国データバンクによると、人気雑誌となった「小悪魔アゲハ」は、販売部数が30万部に伸びた2008年3月期の年売上高は約59億4500万円、新規事業として通販事業を開始した09年3月期には年売上高約79億9600万円を計上していた。
その後は、「小悪魔アゲハ」を始めとする既存雑誌の売り上げの低迷や広告収入の減少、雑誌の休刊などにより、10年3月期の年売上高は約68億300万円に落ち込んでいた。同時期に親会社がカラーズインターナショナルに変更されてからは、代表者の交代や本社不動産の売却、従業員の削減を進める一方、組織再編を進め、経営の効率化を図っていた。しかし、その後も売り上げの減少が続き、12年3月期の年売上高は、約43億円7900万円に下がり、資金繰りも厳しさを増していたことで、信用が低下。資金繰りが限界となり、今回の事態になった。
最近では、"ゆるっときれい" な女性のためのビューティ&ライフスタイルマガジン「ニカキレ」を3月17日に発行したばかりだった。
今後は、債権調整を進め、出版物のコンテンツ売却の検討を進めるという。