イオンモールの2015年3〜8月期連結決算は、売上高に相当する営業収益が前年同期比114.3%の1117億500万円、営業利益が同111.2%の204億7800万円と2ケタ成長となった。また、経常利益は同108.9%の196億5900万円、純利益が同95.3%の97億9600万円となった。
中国市場が特に好調で、イオンモールの15年1〜8月の専門店売上は124.7%と、中国における小売売上高110.5%と比較しても高い数字だ。8月に起きた天津の爆発事故により、「イオンモール天津TEDA」の営業が停止したが、11月上旬には全面営業再開の予定で業績への影響は少ないとみる。
今後の方針として、国内事業では、ローカリゼーションとデジタリゼーションを促進する。ローカリゼーションでは、地域の魅力を生かすためのイベントを実施し、個性あるモール作りを目指す。デジタリゼーションでは、利便性・コミュニティ・ショッピング・エンターテインメントの基軸に基づき、インターネットテレビの導入や、SNSの発信を行い、オムニチャネル化を促進させる。さらにインバウンドへの取り組みを強化し、免税カウンターの設置や、テナントの免税対応、インフォメーションカウンターの多言語化などを行う。
海外事業では、これまでオープン後に駐車場が足りないくらいの集客があったことから、大規模駐車場を備えたモールを開設して対応する。中国ではリースでの出店が多かったが、今後は利益が出やすい自社所有物件が増加することから2017年度2月期の海外事業の黒字化を目指す。
なお、通期は営業収益2380億円(前期比116.7%)、営業利益445億円(同106.3%)、経常利益420億円(同102.0%)、純利益246億円(同100.4%)を予想する。