ロレアルの2016年3月期決算は、コンシューマー プロダクツ事業部とラテンアメリカ地域での好調が寄与し、売上高が前期比101.8%の65億5000万ユーロ(約7991億円)と増収だった。
事業部別の既存店売上高は、「ランコム」「イヴ・サンローラン・ボーテ」を含むロレアル リュクス事業部が同105.5%の18億3140万ユーロ(約2234億3000万円)、「ロレアル パリ」「メイベリン ニューヨーク」などを展開するコンシューマー プロダクツ事業部が同103.9%の31億600万ユーロ(約3789億3200万円)、アクティブ コスメティックス事業部が同104.5%の5億6000万ユーロ(約683億2000万円)、プロフェッショナル プロダクツ事業部が同102.5%の8億5400万ユーロ(約1041億8800万円)と全事業部で堅調に推移した。「ザ・ボディショップ」は同102.1%の2億ユーロ(約244億円)と15年3月期以降で最高値を記録した。
地域別の既存店売上高は、ブラジルを含むラテンアメリカが同108.5%の4億900万ユーロ(約498億9800万円)と好調だった一方、アジア太平洋地域は同104.5%の15億1000万ユーロ(約1842億2000万円)と振るわなかった。同地域に東欧、アフリカ、中東を加えた新興市場のトータルは、同106.1%の25億900万ユーロ(約3060億9800万円)、西ヨーロッパは同102%の21億2700万ユーロ(約2594億9400万円)、北アメリカは同104.3%の17億1500万ユーロ(約2135億円)だった。
また、自社のウェブサイトとセフォラ、ウルタ、ターゲットなど小売店のオンラインプラットフォームを合わせたEコマースの収益は同135%と飛躍した。
業績に関し、ジャンポール・アゴン会長兼最高経営責任者(CEO)は、16年6月期に向けて、プロフェッショナル プロダクツ事業部および、アクティブ コスメティックス事業部の収益強化を挙げる。「16年通期決算は、今回の3月期を上回る結果になるだろう」とコメント。化粧品市場の市場規模については3.5%成長すると予測した。
(本文中の円換算レート:1ユーロ=122円)
JENNIFER WEIL
訳 高島悠衣