ゴールドウインの2016年3月期は、売上高597億円(前期比104.0%)、営業利益31億円(同129.6%)、経常利益41億円(同102.2%)、純利益33億円(同97.1%)だった。売上高は6期連続の増収、営業利益は8期連続の増益、経常利益は3年連続で過去最高益を更新した。部門別の売上高は「チャンピオン(CHAMPION)」ブランドの事業譲渡によって、アスレチックスタイル事業が194億円(同98.0%)と前年割れしたものの、「ザ・ノース・フェイス(THE NORCE FACE)」や「ヘリ—ハンセン(HELLY HANSEN)」などのアウトドア事業が341億円(同111.9%)と堅調に推移したことで増収を確保した。営業利益は、アウトドア事業の積極的な直営店の出店とプロパー販売比率の向上によって粗利率が2.2ポイント改善したため、大幅な増益となった。
今期は、「チャンピオン」ブランドの事業譲渡で30億円の減収を見込む他、課題として掲げるアスレチック事業の再構築、海外事業の抜本的改革に加え、人工合成クモ糸素材を使用した商品を開発するスパイバー社関連の商品開発などへの先行投資を積極的に行い、売上高592億円(同99.1%)、営業利益29億円(同94.3%)、経常利益39億円(同94.5%)、純利益30億円(89.0%)を計画する。
アウトドア事業を伸ばすだけではなく、20年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてアスレチックスタイル事業に注力し、同社が推進するマルチブランド戦略を強化する。