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「プラダを着た悪魔」まさかの続編
映画「プラダを着た悪魔」が、まさかの続編だそうです。キャストは明らかになっていないものの、ストーリーがここまで具体的に出ているということは、おそらく本当に進んでいるのでしょう。現在ファッション業界で働く同世代以上は、この映画に何らかの影響を受けた人も多いはず。公開当時は自分も寝る間がないほど修行真っ只中だったので、スタンリー・トゥッチが演じた悲運のアートディレクター、ナイジェルのような人と仕事がしてみたいと妄想していました。ナイジェルのその後は気になりつつも、当時のキャスト全員そのままで見たいかというと、正直半々といったところ。ストーリーはきれいに終わってますからね。
それよりも、「デジタルメディアの台頭によって雑誌出版が衰退し、多額の広告費を持つラグジュアリー企業の幹部になった元同僚と対峙」というストーリーが気になります。業界のリアルをどこまで生々しく描いているのか、当時とは共感するポイントが違いそうで楽しみです。
「プラダを着た悪魔」の続編が始動か 気になるキャストは?
2006年公開の大ヒット映画「プラダを着た悪魔(The Devil Wears Prada)」の続編企画が進行しているようだ。米デジタルメディア「パック(PUCK)」など、複数の海外メディアが報じた。同サイトによれば、製作はディズニー(DISNEY)が行い、前作を手掛けたデヴィッド・フランケル(David Frankel)監督および脚本家のアライン・ブロッシュ・マッケンナ(Aline Brosh McKenna)と現在交渉中だという。
人気ベストセラー小説を映画化した同作は、アン・ハサウェイ(Anne Hathaway)が演じるジャーナリスト志望の主人公アンドレア(アンディ)・サックスが、有名モード誌「ランウェイ」の“悪魔のような”名物編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタントとなり、仕事や恋愛に奮闘しながら成長していくストーリーだ。世界興行収入は3億2600万ドル(約521億円)を超え、ミランダを演じたメリル・ストリープ(Meryl Streep)と衣装を手掛けたパトリシア・フィールド(Patricia Field)はアカデミー賞にノミネートされた。
続編の内容は明らかにされていないが、「パック」によれば、引き続き「ランウェイ」を率いるミランダが、デジタルメディアが台頭して従来の雑誌出版が衰退していく中、多額の広告費を持つラグジュアリー企業の幹部となったアンディの先輩アシスタント、エミリー・チャールトンと対峙することになるという。
気になるキャストも現時点では未定で、アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ、そしてエミリー役で一躍人気となったエミリー・ブラント(Emily Blunt)らの続投については明らかになっていない。
パルグループ、奈良県の廃校から町おこし アパレル経験生かす
パルグループホールディングス(HD)は、奈良県吉野郡下市町に地方創生事業の拠点となる複合商業施設「キト フォレスト マーケット シモイチ(KITO FOREST MARKET SHIMOICHI)」を5日に開業した。廃校となった小学校を改装し、町の魅力発信や体験、交流の場とすることでにぎわいを作る。産業の活性化と地域の雇用や移住促進などにつなげる。初年度の来館者数は4万人を目標とする。
下市町は奈良県のほぼ中央に位置し、割り箸などの木工業、柿や梨の産地としても有名だ。今春、経営の一線から退いたパルグループHDの創業者・井上英隆氏の故郷でもある。下市町を盛り上げたいという井上氏の思いを受け継ぎ、孫で同社経営企画室の井上真央氏がプロジェクトを企画した。廃校になる前の旧下市南小学校の校舎を見て、地方創生事業への活用を思いついたのがきっかけだ。
下市町が行った公募で事業者に選定され、建物と敷地は5年間無償で提供される。ディレクターや店長などプロジェクトの主要メンバーは、アパレル事業で経験を積んだベテランが社内公募制度で参画した。
新施設のミッションは地元の声を反映し、「お客さまが下市に来たくなる理由を作る」とした。衣・食・住・遊・働・学・健のコンテンツを集積した複合型商業施設であり、人と体験をつなぐ役割を担うことをめざす。「まずは関係性を作り、いずれは移住したくなるような町の拠点にする。そのために30〜40代女性とファミリーをメインターゲットにした商業プラットフォームを作った」と井上真央氏は話す。
地元の林業の文化を伝える
旧下市南小学校は2003年に開校した4階建ての建物で、設備などは比較的新しい。敷地面積は約6700平方メートル、校舎と体育館を合わせた床面積は約3900平方メートル。校内には放送スタジオやエレベーターも備えている。山間の豊かな自然と調和するように随所に地元の木材が使われ、木のぬくもりを感じられる。設計デザインを担当したドロワーズの小倉寛之社長は「教室として使っていた頃の記憶を残しながら、材木工場の倉庫のイメージを取り入れたり、薬草の押し花や吉野杉の割り箸の端材を使ってアートにしたり、地元の歴史や文化が伝わるデザインにした」と話す。
校舎の1階には、焼きたての薪窯ピザと自家醸造のクラフトビールを楽しめるレストランとビール醸造所、そして地元の農家が持ち寄る農産物、観光客向けの土産品などを販売する店舗とカフェスタンドを設置した。レストランの薪窯では下市町の木材を使い、食器には地元の赤膚焼(あかはだやき)の窯元が製作した奈良らしい柄入りの皿やカップを使っている。
地元の農産物や木材を使ったオリジナル商品の開発にも取り組む。第1弾のクラフトビールは、下市町産の柿や桃、キウイ、レモングラス、奈良県産のイチゴを使い、ECやイベントなどで販売する。「アパレルのポップアップで販売するとおしゃれ女子に好評」(井上真央氏)という。地域での循環をめざし、規格外品やシーズン終わりの果物を活用しているのも特徴だ。オリジナルプリンのフレーバーは山椒とほうじ茶の2種類。ほうじ茶味は、隣町の五條市にあるさかもと養鶏の濃厚たまごと、大淀町の嘉兵衛本舗のほうじ茶を使ったプリン生地に、下市町産のニホンミツバチのはちみつをたっぷりかけた。山椒味は、下市町産の山椒を使った少しスパイシーでクセになる風味が人気だ。カフェスタンドのジェラートにも地元産のフルーツが多用されている。
2階には、地元の木工作家の作品を委託販売するショップやギャラリー、ワークショップを行う体験ルーム、キッズルーム、3階にはシェアオフィスを開設した。
素通りの町から目的の町へ
体育館には、アートと木をテーマにした全天候型の子供の遊び場「ウッドパーク」を設けた。 入り口には「パタゴニア」のTシャツも手がけるグラフィックデザイナーによる壁面アートがあり、館内には吉野杉の廃材をふんだんに使った遊具と什器が配置されている。ユニークなのは、割り箸を製作するときに出る端材を積み上げてブロックにした巨大な迷路。遊びを通して子供たちにもSDGsを学んでほしいという。下市町には書店がないため、個人や企業から寄贈された約2000冊を収蔵する巨大な本棚も設置した。ステージには奈良県の特産品である蚊帳を使った遊具があり、館内には保護者が座れる廃材のベンチも設置した。
今後の事業展開については「引き続き、地方創生が一番の目的だが、会社としては事業性の確立も求められる。デスティネーション(目的地)となるようなコンテンツをそろえているので今後は収益化を図り、持続可能な事業として取り組んでいきたい」。
パルグループHDと連携して同事業を進める下市町賑わい創出協議会の松原正城事務局長は、人とコトとモノをつなぐ拠点になると期待する。「下市町は観光地で有名な天川村や黒滝村への道中にあり、これまで素通りの町と言われてきた。開業を機に、わざわざこの町を訪れる人が増えるので、町としても、農業体験や木工制作などのワークショップ、短期滞在プランなどの体験コンテンツを用意している。奥大和の他のエリアにも誘客できるような起点の町にしていきたい」と意欲を見せる。
「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。