「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイの2015年4〜9月期決算は、商品取扱高が前年同期比120.2%の674億1400万円、売上高が同127.2%の224億1700万円、営業利益が同116.0%の70億900万円、純利益が同122.4%の47億8900万円だった。受託ショップの粗利益率が増加した一方で、ポイントプロモーションやCM広告などのコストがかさんだため、4〜9月期に比べて営業利益は減少した。
アイテムの平均単価が下がった一方で、ゲスト会員数とユーザーの平均年間購入額が上昇している。柳澤孝旨・取締役兼最高財務責任者(CFO)は「限定クーポンが要因だ」と話す。毎月ショップ数を限定して発行する専用クーポンは、利用可能期間中のショップの商品取扱高が期間外に比べて平均369%という驚異的な結果を生んだ。今後は毎月のクーポン発行数をさらに増やすという。
丸10周年を迎え、新しい機能を続々と始める。同日には送料や返品送料、即日配送手数料が無料になる「ZOZOプレミアム」「ZOZOプラチナム」という2種類の有料会員サービスをスタート。これを機に、通常ユーザーの即日配送手数料を課金へと変更する。近日中にはフリマ事業「ゾゾフリマ」も発表予定だ。前澤友作・社長も「やってみないと結果は分からないが、購入単価・購入数が伸びている中で効果はあるはず」と意気込む。
「ゾゾユーズド」でも新たな下取りサービスを実施し、予想を上回る結果を出した。「数週間ですでにユーザーの8.5%が利用している。これは想像を超える結果だった。『ゾゾタウン』で購入し、『ゾゾユーズド』で売るといったサービスの併用が意外と多い。このサイクルを利用すれば年間売上高250億円相当の在庫が買い取れる試算だ」と併用ユーザーの囲い込みにも意欲を見せる。
コーディネートアプリ「ウェア(WEAR)」のダウンロード数も600万件と堅調だ。アプリ経由の月間売上高は10億円を突破し、今期だけでも約2倍に伸びている。「アプリ内で購入まで完結ができるように仕様変更をし、SEO対策などの細かい努力を積み重ねたことが大きな要因。今後は『ウェア』を使った収益モデルを検討するかもしれない」と前澤社長。
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