「無印良品」を運営する良品計画は12日、2024年8月期連結業績予想を上方修正した。修正後は、売上高に相当する営業収益が6600億円(修正前は6400億円)、営業利益が530億円(同480億円)、純利益が360億円(330億円)とする。同日発表した23年9月〜24年5月期決算の好調を受けたもの。国内事業においてスキンケア用品や日用消耗品などが好調で、値下げも抑えられたことに加え、海外事業は円安が利益を押し上げた。
23年9月〜24年5月期の好調は、「一昨年、昨年の苦戦から通常に戻った。いい商品を作り、それをしっかりマーケティングして売っていくといった基本の部分が通常に戻ってきた」と堂前宣夫社長。国内事業は増収増益で、既存店売上高は前年同期比6.2%増で着地。「好調なスキンケアや日用消耗品、刷新中の衣料品が、郊外を中心に積極出店している大型店舗でしっかり見せられるようになり、そうした大型の売り場を前提に商品ラインアップの開発を進めていることがうまく回り始めた。大型店MDの成功パターンが分かってきた」。
中国事業は、昨年がコロナ禍からの回復で好調だったことを受け、既存店売上高は前年割れ。ただし、出店拡大や円安効果による押し上げがあった。中国は景気悪化が懸念されるが、「不況になって、お客さまの商品を吟味する目が厳しくなれば、その分われわれにとってはチャンスになり得る」。
23年9月〜24年5月期連結業績は、営業収益が同13.7%増の4956億円、営業利益が同87.3%増の424億円、純利益が同79.4%増の335億円だった。