ナイキは、パリオリンピックで新種目に採用されたブレイキン(ブレイクダンス)の日本代表ユニホームを発表した。ナイキ初というブレイキン専用シューズ“ナイキ ジャム”とアパレル製品で構成し、グラフィティーアーティストのフューチュラとデザイン面でコラボレーションしている。ナイキは日本のほか、米国、韓国のブレイキン代表ユニホームも手掛け、選手用キットの一部製品は一般向けに発売。また、それらからインスピレーションを得たアパレルコレクションも販売している。
ナイキは、「ブレイキンをわれわれのイノベーションを通じてサポートする」(広報担当者)として、ブレイキンの競技に通じる側面とカルチャーとしての側面の双方を6年間かけて研究してきたという。ナイキスポーツ研究所に多数のブレイカー(ブレイキンのダンサー)を招いてヒアリングやモーションキャプチャーなどを実施し、その知見を“ナイキ ジャム”に注ぎ込んだ。
あえてクラシックなデザインを採用
“ナイキ ジャム”は、足への負担を軽減するドロップインミッドソールや、激しい動きの中でも足をホールドするガゼットタン、競技用フロアだけでなくアスファルトやコンクリートでも高いグリップ力を発揮するソールといった機能を搭載している。同時に、体を反転させる動きも多いブレイキンならではの要素として、ソールのサイドには逆さ向きの“スウッシュ”ロゴを配すと共に、手でソールをつかむ動きの際にどこをつかんでいるかが感覚的に分かりやすい形状を採用している。
“ナイキ ジャム”のデザイン面では、「ブレイカーはもともとクラシック(なデザインの)シューズを履いているケースが多い」「ブレイカーの好みや(1970年代のニューヨーク・サウスブロンクスに端を発する)ブレイキンの歴史をリスペクトして」、あえてレトロなムードを採用。黒、茶(各1万5730円)、白(1万7050円)の3色展開で、白はフューチュラコラボレーションモデル。
フューチュラを代表するモチーフを採用
各国代表ユニホームのアパレルには、フューチュラを代表する“アトム”などのモチーフを取り入れた。各国でデザインを大きく変えるのではなく「あえて一体感のあるデザインにし、ブレイキン全体のコミュニティーにスポットライトを当てる」ことを意図している。Tシャツ類やフリーストップスには、ナイキのパフォーマンスアパレルの最高基準である吸湿発散などのテクノロジー“DRY-FIT ADV”を搭載した。
“ナイキ ジャム”とアパレルコレクションは7月16日から、公式ECと一部のナイキ販売店で取り扱っている。各国の代表選手キットは8月1日から、ナイキのアプリ「SNKRS」と一部のナイキ販売店で扱う。
ナイキは2022年に日本ダンススポーツ連盟(JDSF)とパートナーシップを締結。パリ五輪での活躍が期待されるShigekix(半井重幸)選手などもアスリートとしてサポートしている。