ファッション

「ユニクロ」価格引き下げで既存店5.9%増 客単価は2ケタ近い伸び

 「ユニクロ(UNIQLO)」が復調している。4月から行っている価格引き下げが功を奏しているもので、5月度の国内売上高は既存店で前年比105.9%、直営店計で同105.8%、ダイレクト販売を含む売上高は同107.6%となり、4月に引き続き、2カ月連続で既存店がプラスとなった。百貨店各社がインバウンドの失速や高額品の購買抑制、婦人服を中心とした中間層の消費低迷などの影響で3カ月連続マイナスになっているのと対照的な結果だ。

 既存店の客数は引き続き同96.4%とマイナスだが、4月の同92.8%に比べて3.6ポイント改善。価格を下げたことでまとめ買いが増え、客単価は109.9%と伸びた。なお、直営店計の売上高は105.8%、直営店+ダイレクト販売の売上高は107.6%となった。

 特に目立ったのは、デジタル施策による店頭やダイレクト販売の促進だ。アプリのリニューアルにより、顧客データの統合を推進。客数が増える創業感謝祭に合わせて、会員IDバーコードの読み取ったうえで店舗で買い物をすると1000円ごとに1回くじがひけるゲーム「SCAN DE CHANCE」(店頭またはネットで使える買い物券が当たる)を企画。これまで分からなかった店舗での購買履歴情報の取得ができるようになった。店舗在庫確認や店内での買い物をサポートする機能なども付加している。

 これで、2015年9月から16年5月までの累計売上高は既存店で99.4%、直営店計で99.0%、直営店+ダイレクト販売で100.6%となった。

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