百貨店の5月販売は、特選衣料雑貨や宝飾等が回復傾向にあり大手5社の売上高前年同月比は三越伊勢丹が97.3%、大丸松坂屋百貨店が92.2%、高島屋が93.0%、そごう・西武が97.1%、阪急阪神百貨店が101.3%だった。
高島屋は特選衣料雑貨や宝飾品が2桁マイナスとなった一方、食料品や子供服はほぼ前年並みで推移。大丸松坂屋百貨店は、他店舗がマイナスとなる中、大丸東京店が婦人服104.4%、食品102.7%と前年を上回った。そごう・西武は、自主ブランド「リミテッドエディション」が前年の2割増しと売り上げをけん引。旗艦店の西武池袋本店は98.6%、そごう横浜店は99.5%だった。三越伊勢丹はほぼ全店95%前後で推移する中、三越銀座店が104.5%と好調。16ヵ月連続で前年実績を上回った。同社広報は「外国人客の増加に伴うインバウンド効果と、月末に気温が上昇したことによる夏物衣料の売り上げ増加が主な要因」とコメント。
阪急阪神百貨店は、阪急うめだ本店105.1%、阪急メンズ104.2%。メンズ・ウィメンズとも夏物衣料が売り上げを伸ばした。同社広報は「4月後半から消費増税の影響は感じない。衣料品だけでなく雑貨も前年を上回っている」と語った。21日から開始している中元受注も120.0%と売り上げをけん引している。
各社は、宝飾やラグジュアリーブランドなど、消費増税後の反動は残っているものの、確実に回復に向かっているとコメントした。