服地卸大手の瀧定名古屋の2015年2月期は、売上高が前期比108.0%の629億7100万円、営業利益が同143.6%の12億7700万円、経常利益が同117.0%の17億2100万円、純利益が同114.5%の7億2700万円になった。2011年2月期以来、5期連続の増収。ウィメンズ及びメンズの服地販売、ウィメンズ及びメンズのアパレルOEM(相手先ブランド生産)の4部門全てが増収になり、瀧昌之・社長は「大手アパレルやセレクトショップなど有力な取引先との間に、部署やアイテムを横断してワンストップで商品を供給する仕組みを確立できつつある。円安により、中国やヨーロッパ市場向けにメード・イン・ジャパンの素材を販売する輸出事業も好調だった」と語った。ヨーロッパ向けのテキスタイル販売は20億円になり、「国内外でメード・イン・ジャパンの素材へのニーズが高まっている。できるだけ早く100億円を目指したい」という。今年の夏にはヨーロッパに駐在員事務所を設立する。
2月にはカンボジアの縫製工場を買収し、戦後初の海外自社工場を構築した。「2015年のテーマは"もの作りの強化"。1960年代に国内に縫製工場を設立して以来、自社工場を持つのは40年ぶり。買収はもの作りのノウハウを蓄積することが大きな目的だ」という。