フランス発のバッグブランド「コートエシエル(COTE & CIEL)」は、6月30日、ブランド初の直営店として2015年に原宿にオープンした「コートエシエル ハラジュクストア トーキョー」をリニューアルオープンした。
新店舗は、ブランド設立15年目の昨年にパリのマレ地区にオープンした「コートエシエル」パリ1号店の什器を手掛けたベルリンのクリエイティブ・スタジオ「バルザー バルザー(BALZER BALZER)」が什器のデザインを担当。ミニマルでスタイリッシュなブランドの世界観を体感できるラボのような空間に仕上がった。
リニューアルを祝うレセプションのために来日した「コートエシエル」のエミリー・アルノー(Emilie Arnault)=チーフ・デザイナーは、原宿の店舗を「出発点であり、最終到達点」と語り、「9年前に初めての直営店を原宿に作れたのは、ブランドの将来性を信じ、良さを理解してくれた日本のチームとユーザーのおかげ。この大切な店舗をリニューアルし、パリの店舗と合わせて一貫したコンセプトを提示できるようになったのは幸せなこと」と笑顔を見せる。
レセプションが開催された7月5日、原宿店ではロンドンでクリエイティブ・スタジオ「コンセプト キックス(CONCEPT KICKS)」を主宰するデザイナーの「ミスター・ベイリー(MRBAILEY®)」とのコラボレーションバッグを一般発売に先行してお披露目した。
今回のコラボレーションは、大手スポーツメーカーやラグジュアリーブランドなどとのタッグで独創的なスニーカーを作ってきた「ミスター・ベイリー」が、「コートエシエル」のクリエイションに敬意を抱いていたことがきっかけとなった。両者が共作したバッグ“オルネ プラス(ORNE PLUS)”は、「ミスター・ベイリー」のトレードマークでもある黒のビーニーに着想し、「コートエシエル」のアイコニックなバッグ“オルネ(ORNE)”にアレンジを加えたアイテムで、スタイルや荷物に合わせて6通りの変化を楽しめる。「形状が変化するバッグは、最終的な決断を使い手に委ねるので、作り手との間にある種のコラボレーションが生まれるのです」とエミリーは語る。
人間工学のバックグラウンドを持つエミリーは、デザイン画を描くかわりに、ファブリックを直接折り畳んだり、ひねったりしながら直感的にバッグをデザインする。自身の仕事を「ファブリックとの対話」と形容する彼女は、今回のコラボレーションでも「ミスター・ベイリー」と対話を重ねた。主にエミリーが手を動かして試作を重ね、最終的に2人が納得するものになったという。「優秀なブランドや作り手とのコラボレーションは、『コートエシエル』にインスピレーションをもたらすもの。今回は帽子のデザインからバッグを作るという初めてのことにも挑戦できました。未知だからこそ創造力や実験精神が刺激され、新しいものを作れるのです」。
新装開店した「コートエシエル ハラジュクストア トーキョー」には、現在「ミスター・ベイリー」とのコラボレーションバッグのほか、日本にもゆかりのあるイギリス人写真家のマイケル・ケンナ(Michael Kenna)などの作品にインスパイアされた24年の秋冬コレクションが並び、シンプルさの中に機能性と幾何学的な美しさが共存する「コートエシエル」の世界に浸ることができる。
■コートエシエル ハラジュクストア トーキョー
営業時間:11:00~19:00
住所:東京都渋谷区神宮前3丁目18−22
コートエシエル ハラジュクストア トーキョー
03-3475-7030