経済産業省は国が500億円を出資するクール・ジャパンファンド(クール・ジャパン推進機構)の社長に、松屋の太田伸之・常務執行役員が内定したと発表した。ファッションやアニメ、食などの海外展開を支援する同ファンドの社長候補には、大手流通企業のトップなどが候補に挙がっていたが、「国内外で幅広いネットワークがあり、ビジネス経験が豊富なことが決め手になった」(経済産業省)という。
クール・ジャパンファンドは国が500億円、民間が100億円を出資する官民ファンドで、ファッションやアニメなどのコンテンツの海外市場の開拓のため、大型の商業施設の開発やM&Aなどを支援するもの。会長には三菱商事出身で、スカパーなどの立ち上げを指揮しM、フジ・メディア・ホールディングス常務を務めた飯島一暢(いいじま・かずのぶ)サンケイビル社長が就任する。
太田伸之(おおた・のぶゆき)1953年生まれ、三重県出身。1985年に東京ファッションデザイナー協議会(CFD)に設立、その後2000年にイッセイミヤケ社長を経て、2011年から松屋の常務執行役員MD戦略室長に就任していた。