ビューティ
連載 エディターズレター:VIEWS ON WWD U.S. 第35回

雄弁に、オフィスは語る

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取材のためにさまざまな企業やブランドのオフィスにお邪魔する機会が多いですが、空間は多くを物語ります。歴史ある企業の会議室のドアの重厚感、ラグジュアリーブランドの日本のトップの部屋に飾られる現代アート、雑誌編集長のデスク周りに置かれたグッズの数々など、普段公開されることのない空間を見ることができるのは、この仕事の面白さの1つでもあります。

ショーや旗艦店で世界観を表現できる大きいブランドはいいですが、単独店を持たないブランドやそもそも店舗を持たないD2Cブランドにとって、空間で表現できる場所があるとすれば、それはオフィス。特に海外のビューティブランドとなると興味津々です。

最初に出てくるセレーナ・ゴメスのコスメブランド「レア ビューティ(RARE BEAUTY)」は、まさに好例です。「ブランドデビュー前、オフィスの壁は剥き出しで、『ブランドのカラーやコンセプトは何も決まっていなかった』と振り返る」。オフィス空間をつくる中で、コンセプトが磨かれたのがよく分かります。そして淡いピンクとプラムの色合いが子どもっぽくならない優しくフェミニンな雰囲気を醸し出しています。そして何より居心地が良さそうです。この空間で働くことによって、ブランドへの理解を深めていくことができそうです。

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