大手百貨店の6月度売上高は、前年同月比で三越伊勢丹が105.7%、J.フロントリテイリングの百貨店事業が115.4%、高島屋が107.8%、そごう・西武が105.3%、エイチ・ツー・オーリテイリング(阪急阪神百貨店)が124.0%だった。引き続き宝飾品や特選など高額品で2ケタ増を記録した店舗が多いことに加え、三越伊勢丹以外の4社はクリアランスセールの開始日が前年の7月1日よりも3日早い6月28日に繰り上がったことで、婦人服・雑貨や紳士服・雑貨の売上高が押し上げられた。
高島屋の婦人服部門は、27日までのプロパー販売期間で101%、セールを含めた30日までだと115%に跳ね上がる。J.フロントで松坂屋銀座店は建て替えに伴う売りつくしセールで売上高が5倍になった嵩上げ効果が大きかった。三越伊勢丹は3月にリモデルした伊勢丹新宿店が111.1%と高い伸び率を記録しただけでなく、日本橋三越、銀座三越も値ごろな自主企画商品の拡充などが奏功して、それぞれ103.2%、110.7%と好調だった。エイチ・ツー・オーは昨年11月に建て替え増床した阪急うめだ本店の成長分が大きかった。