瀧定名古屋の2016年1月期決算は売上高が前期比109.1%の687億1600万円、本業の儲けを示す営業利益が同110.3%の14億800万円、経常利益が同113.7%の19億5800万円、純利益が同43.2%の3億1400万円になった。売上高と営業利益は2010年1月期以来6期連続で前年をクリアした。瀧昌之・社長は、「ビジネスのやり方が、"取り引きから取り組み"へと進化した。課別独立採算性が当社の持ち味だったが、特定の取引先には窓口を一本化して、企画段階から話し込みをさせていただいていることで、アパレルメーカーの業績や衣料市況に左右されずにシェアを伸ばした」と分析。特に売上高の6割を占める服地部門の売上高が同110.2%の366億3300万円と好調で、「服地部門は原料から差別化して提案できるようになっている」という。
純利益の減益要因は前期に買収したカンボジアの縫製子会社の減損と不動産の評価損。カンボジアの縫製子会社は政情不安でストが発生し、減損を計上したものの、現在は順調に稼働し、利益を生んでいるという。不動産の評価損は解散した不動産管理子会社が取得していた東京・千駄ヶ谷の建物が違法建築だったため、評価損が発生した。