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アディダスが中国支社の従業員2人を解雇 匿名の内部告発で不正が発覚

アディダス(ADIDAS)は、中国での汚職疑惑の調査を行い、事件に関連する従業員2人を解雇した。

アディダス本社は6月7日、従業員にコンプライアンス違反の可能性があることを示唆した匿名の手紙を受領。その送り主は「何十年もアディダス中国で働いてきた従業員たち」と名乗り、手紙は中国版インスタグラムの「シャオフォンシュウ(Xiaohongshu、小紅書)」で急速に広まった。

手紙には、当該の従業員による多額の横領や、サプライヤーからのリベート受領について記載されていた。このニュースはすぐにオンラインで広まり、アディダスは独立した外部調査委員会と共に調査を実施。「地元のベンダーとのやり取りにおいて、1人の従業員が会社の行動規範に違反した証拠が見つかった。別の従業員は、会社の“相互尊重と信頼を示す”というリーダーシップの基準を満たさなかった。その結果、両名は会社を退職した。調査はまだ進行中」だという。

中国での報道によると、解雇された両従業員はマーケティング部門の所属で、そのうちの1人はシニア・バイス・プレジデントのジュディ・リー(Judy Li)だとされている。匿名の手紙では、2022年からマーケティング部門の責任者を務めていたリーが、ベンダーからリベートを受け取り、職場でいじめを行っていたことを告発していた。また、他のマーケティングおよび小売チームのメンバーも名指しで汚職の疑いを指摘されていたという。

中国はアディダスにとって3番目に大きな市場であり、同国の23年の売上高は前期比8.2%増(現地通貨ベース、以下同)の31億9千万ユーロ(約5486億円)と、売り上げ全体の15%を占めた。24年1〜3月期(第1四半期)の同国における売上高は、前年同期比7.8%増の8億9700万ユーロ(約1542億円)だった。

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