経営再建中だった国内ジーンズ最大手、エドウインと、グループ企業数社は26日、事業再生実務者協会に対し、事業再生ADR手続きの利用を申請した。また、グループ企業のフィオルッチは、外部株主が存在することから、12月初旬に追加する形で同様の手続きを申請する予定。今後、同協会の審査を経て、正式手続きが進められるという。
事業再生ADR手続きを申請したのは、中核企業のエドウインと、グループ企業28社のうち金融債務のある16社の計17社。2012年8月、エドウイン・グループの経理担当者が急死し、その原因が証券取引の失敗などによる200億円の損失隠しにあることが報じられている。損失発生に関連し、不適切な会計処理が行なわれていた可能性があるとして、第三者委員会を設置。これに伴い、同グループの動向に注目が集まっていた。一方、取引銀行によるバンクミーティングでも足並みがそろわず、再建計画が進んでいなかった背景もある。
事業再生ADRは、日本航空やコスモスイニシア、アイフル、さいか屋などで再生実績がある。法的整理と違い、事業を継続しながら事業再生に取り組めるのが最大のメリット。第三者的な検証を図りながら今後、スポンサー選定とともに、エドウイン・グループの再建に向けて動き出す。