ケリングは傘下に置くイヴ・サンローランのポール・ドヌーヴ最高経営責任者(CEO)が辞任すると発表した。また後任として9月1日付けで、43歳のフランチェスカ・ベレッティーニが就任する。彼女は当面、「サンローラン」のレザーグッズ部門の強化を図る。イタリア人のべレッティ新CEOはプラダやグッチを経て08年同グループ傘下のボッテガ・ヴェネタのワールドワイド・マーチャンダイズ・コミュニケーション・ディレクターに着任した。
アップル出身のドヌーヴCEOの在籍期間はわずか2年。シリコンバレーへ移住しIT関連企業へ転職するようだ。ドヌーヴCEOは「サンローラン」のクリエイティブ・ディレクターにエディ・スリマンを抜擢し、ブランドのリニューアル及び業績アップに貢献した。業界関係者は、ドヌーヴCEOはロサンゼルスでデザイン活動を行なうスリマンと疎遠になったのが退任に関係していると推測している。ケリングは、それに対してコメントを控えている。
イヴ・サンローランの12年度の売上高は4億7300万ユーロ(約605億4400万円)だった。