現地時間7月26日、フランス・パリのセーヌ川を舞台にパリオリンピックの開会式が行われた。開会式に登場したレディー・ガガやアヤ・ナカムラ、アクセル・サン・シレル、ジュリエット・アルマネ、セリーヌ・ディオンらの衣装は「ディオール(DIOR)」が担当した。
レディー・ガガ
レディー・ガガは、フランスキャバレーの精神とその最も輝かしいスターを称えるパフォーマンスで、2024年パリオリンピック開会式の幕開けを飾った。ガガは開会式でジジ・ジャンメールの「Mon Truc en Plumes」を披露。この曲は、クリスチャン・ディオールがバレエ衣装をデザインしていた振付師、ローラン・プティによって1961年に考案された。ガガによるこの壮大なショーは46年にパリで創設して以来、「ディオール」が紡いできた芸術とオートクチュールの対話にスポットライトを当てたものだった。
マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)「ディオール」ウィメンズ・アーティスティック・ディレクターがレディー・ガガのために考案したのは、ブラックサテンのビスチェに「ディオール」メゾンが制作したカドールのパンティーを組み合わせ、その上にショートジャケットを羽織り、荘厳なフェザーのスカートをブラックとピンクの気品あるパレットで仕上げた。また、そのシルエットは、スティーブン・ジョーンズのヘッドドレスによってさらに強調されている。ガガは、パフォーマンスをしながら徐々に衣装を脱ぎ、最後にはミュージックホールの芸術を象徴するアクセサリー “Cul de Paris” を身につけて登場した。17人のミュージシャンと10人のダンサーに囲まれ、「サブリナ」(1954年)のオードリー・ヘップバーンにインスパイアされた「ディオール」の衣装とリド ドゥ パリのポンポンを身につけたガガのパフォーマンスは時を超えた魅惑的な旅とパリの魅惑的な伝説の体現でもあった。
アヤ・ナカムラ
アヤ・ナカムラは、マリア・グラツィア・キウリによる「ディオール」2024-2025年秋冬オートクチュール コレクションで披露されたシルエットの一つを再解釈し、エクスクルーシブなアンサンブルをまとい登場した。コルセットとショートパンツを組み合わせたアシンメトリーなドレスには、職人が1つひとつ手作業で刺しゅうした金色のフェザーがあしらわれている。
アクセル・サン=シレル
フランス国歌を斉唱したメゾソプラノ歌手のアクセル・サン=シレル(Axelle Saint-Cirel)は、マリア・グラツィア・キウリがデザインしたガウンに身を包み、「ディオール」メゾンの限りなく卓越したドレープ技術を反映させた。白いシルクチュールのビスチェとシルククレープのアシンメトリーなペプラムドレスで構成された壮大な作品を身にまとった。8メートルを超えるドレスが国旗として、メタモルフォーゼ(変容)を遂げている。
ジュリエット・アルマネ
シンガーのジュリエット・アルマネ(Juliette Armanet)は、マリア・グラツィア・キウリが「ディオール」アトリエと刺しゅう職人のクララ・ダギャンとのコラボレーションで制作した衣装で登場し、ジョン・レノンの「イマジン」を披露した。ジョンの象徴的なシグネチャーシルエットを再考した今回の特別なクリエイションは、ブラックのパテントコーティングがほどこされたキャンバス地のトップスとパンツで構成され、独創的なプログラミングシステムによってライトアップされた多数のファセット スピン トップ ビーズが暗闇を照らす希望の輝きを詩的に表現した。
セリーヌ・ディオン
セリーヌ・ディオン(Celine Dion)は、エディット・ピアフの「愛の讃歌」の歌唱で、マリア・グラツィア・キウリが特別にデザインした「ディオール」のオートクチュールを着用。エッフェル塔の2階から、パリのすべての魔法を映し出すモニュメントであるオリンピックの輪が荘厳にそびえ立つ中、セリーヌ・ディオンは白いシルクジョーゼットのガウンに身を包み、スパンコールが刺しゅうされ、何千ものシルバービーズをちりばめた500メートルを超えるフリンジで強調されたドレスで感動的なパフォーマンスを披露した。キム・ジョーンズがディオールのためにデザインしたブラックのオブリーク タキシードを着た作曲家で指揮者のスコット・プライスのピアノ伴奏で開会式のグランドフィナーレが締めくくられた。