シューズとアパレルのECサイト「ロコンド」を運営するロコンドは、英国発「オールセインツ」と提携する。「オールセインツ」が3月に開始予定の日本版ECサイトのシステムから運営、物流までを一括して代行するほか、今後オープン予定の直営店ではPOSや店頭在庫の管理までを請け負うことも両社で検討しているという。「オールセインツ」は自社でECのシステムを内製化し、EC化率が20%を超えるなど、ECへの先進的な取り組みで知られる。外資系ブランドが、商社やリテーラーではなく、ECの運営会社と組んで、日本に本格上陸するのは珍しいが、今後はこうしたEC企業と組んだ日本上陸が増えそうだ。
ロコンドは、自社のECサイト「ロコンド」で返品&配送料無料や即日配送などのサービスを武器に売り上げを拡大してきたが、最近はノウハウを生かし、他社の物流やEC運営の代行業務も積極的に拡大してきた。今年からスタートした中期経営計画の中では、商品・在庫管理からPOS、顧客管理まで、ECと実店舗を垣根なく一括管理するパッケージシステムの確立と、外部への提供を目指している。
一方「オールセインツ」は2月6日から半年間限定で、東京・原宿に期間限定店をオープン。3月には日本版ECサイトのオープンを予定していた。世界14カ国に約130店舗の直営店とECサイトを運営する「オールセインツ」にとっても、外部との提携は初めて。田中裕輔ロコンドCEOは、「外資ブランドの日本参入の際の新しいモデルケースとして手を貸してほしいと声が掛かった。日本にこれから参入するブランドからすると手間の掛かる物流やECを一括して外注できる魅力がある」という。