クラウド型のECプラットフォームが、日本でも本格的に普及しそうだ。ファッションEC支援で最大手のダイアモンドヘッドと、外資系ブランドのEC支援を手掛けるルビー・グループの2社は、米国発のクラウド型ECプラットフォーム「デマンドウェア」の日本法人デマンドウェア社と業務提携契約を締結した。「デマンドウェア」は海外では「マーク ジェイコブス」「プーマ」「コールハーン」など300社が採用しており、3社は共同で日本市場への「デマンドウェア」普及を図る。桑野克己ルビー・グループ社長は、「クラウド型のECプラットフォームは、従来のパッケージ型に比べ、導入コストを抑えられる一方、常に最先端のテクノロジーや機能がアップデートされるなど使い勝手もいいため、海外のファッションリテールの分野ではグローバルスタンダードになりつつある。当社もいずれはすべての支援するECサイトをこのクラウド型に置き換えたい」と語る。ダイアモンドヘッドの今井貴志・取締役も「従来のECパッケージは変更する場合に、ユーザー側のデータベースの移管などの手間やコストが大きかった。システムを提供するわれわれにとっても開発の負担は大きい。当社には独自の在庫連携システムなどがあり、そういったサービスの強化に注力したい」と語る。グローバルなECプラットフォームと、日本の有力2社が組むことで日本のファッションECにもクラウド型の普及が大きく進むことになりそうだ。