マンダムは8月、スキンケアブランド「ビフェスタ(BIFESTA)」をリニューアルする。ブランドロゴやパッケージデザインを刷新するほか、一部商品の機能アップや商品の拡充を図る。大森剛介執行役員プロダクトマーケティング部担当は、「創業100周年の2027年までに、売上高100億円規模のブランドを目指す」と意気込む。
「ビフェスタ」は2006年に誕生した、ふき取りタイプのクレンジングローション“クレンジングエクスプレス”を起源とする。同商品は忙しい女性を中心にヒットし、07年にはバラエティーショップからドラッグストアへと販路を拡大。11年に、「ビフェスタ」としてブランドデビューを果たした。以降、シートタイプのクレンジングや炭酸泡洗顔など、使用シーンを問わず、簡単なステップでスキンケアが完了するアイテムを提案する。中心顧客は20〜30代の女性であるが、幅広い世代から支持を集め、リピート率も高い。
国内累計出荷本数は1億1100万本(11年8月〜23年3月、同社調べ)を突破した。グローバル事業にも力を注ぎ、現在東アジアや東南アジアなど、11カ国の国と地域で事業を展開している。コロナ禍で外出機会が減少し、ブランドの売り上げにも大きな影響を及ぼしたが、直近の商況は国内・グローバル事業ともにV字回復をみせている。
コアファン”ビフェスト”の輪を世界へ
今回のリニューアルは、グローバル事業のさらなる飛躍を狙い実施する。「国や地域により、ライフスタイルは異なる。特有のニーズに対し、必要なローカライゼーションは行うが、ブランドとしての思いや価値観は変えずに、日本発のビューティブランドとして存在感を高めていく」(大森執行役員)と、これまで大切にしてきた “現代女性の忙しいライフスタイルに寄り添う”というコンセプトは変えずに、一貫した姿勢でブランディングする。
大森執行役員は、「『ビフェスタ』には熱烈なファンという、ほかのブランドにないユニークネスがある」と話す。コアなファンを “ビフェスト”と呼び、ファンミーティングやイベントなどを実施してきた。「今後、ビフェストの輪をどれだけ広げていけるかが、ブランド規模拡大の鍵を握るだろう」と、今後もファンが喜ぶ企画やリアルイベントなどを用意。コミュニケーションのさらなる強化を図る。
ブランドリニューアルを機に、新たにクレンジングオイル、新タイプのクレンジングシート、リップスクラブ、リップセラムパックを加えた、全16品を発売する。リムーバー以外のアイテム展開にも意欲的で、年度内にスキンケアアイテムの導入も検討する。