オンワードホールディングスは、免税店のラオックスとファッション製品の企画・生産・販売を行う合弁会社を9月1日付で設立する。オンワードHDが企画・生産したメード・イン・ジャパンの衣料品などを、ラオックスの海外向けECサイトや国内の免税店で販売する。ECとリアル店舗を融合したオムニチャネル戦略を推進し、海外に住むアウトバウンド客と訪日するインバウンド客を取り込む。3年後に売上高200億円を計画する。
22日午後に行われた両社の記者会見で、オンワードHDの保元道宣・社長は「高品質なメード・イン・ジャパンの製品をオムニチャネルを使って世界のお客さまに提供したい」と抱負を述べた。ラオックスの羅怡文(ら・いぶん)社長は「当社のアパレル比率は数%に過ぎない。(これを機に)2桁に持っていきたい」と目標を語った。ラオックスは今月、独自開発のアパレルブランド「オリガミ」を発売したり、婦人靴製造・販売のモード・エ・ジャコモの買収を発表したりと、ファッション事業への参入を鮮明にしている。祖業である家電や高級時計、化粧品、食品などに加え、手薄だったファッション事業の強化で集客力を高める。
合弁会社は資本金4億円で、出資比率はオンワード51%、ラオックス49%。名称および代表者は決まっていない。役員はオンワードから3人、ラオックスから2人を派遣する。