ファッション

アダストリアが「ジーナシス」の振袖を発表 京都丸紅と3度目のコラボで取り組みに手応え

アダストリアは、老舗着物メーカーの京都丸紅と協働して「ジーナシス(JEANASIS)」の振袖コレクションを発表した。従来の着物デザインにはあまりない、幾何学模様やパッチワーク柄が特徴で、2024年9月初旬から全国の着物専門店を中心に随時販売を始める。アダストリアと京都丸紅のコラボレーションは、24年2月に発表した「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」のキッズラインとの七五三着物、24年4月の「ヘザー(HEATHER)」との卒業式用の袴に続く、第3弾だ。

今コラボレーションは京都丸紅からの依頼で23年にスタートした。京都丸紅によると、1980年代に1兆8000億円あった和装業界の市場規模は、現在7分の1まで縮小。少子高齢化や人口減、ハレの服イメージの固定化といったさまざまな要因が重なり、需要は大幅に減少しているという。「和服の新しい価値を作って需要を創出し、着物の伝統文化を維持して守り続けていく必要がある。リアルとデジタルの基盤が整っており、若い世代への発信力を持つアダストリアとなら新しい価値を生み出せると考えた」と京都丸紅の渡辺一創ライフイベントきもの部部長は話す。実際に1弾目のコラボでは通常の3倍ほどの受注を獲得するなど、アダストリアのブランド力と発信力が効果を発揮している。

同取り組みをけん引するのが、アダストリアのBtoB事業のプロデュースを手掛けるアダストリア・ライフスタイル・クリエイション部。小林千晃執行役員ビジネスプロデュース本部長は「カジュアル服で取り扱っていた素材とは異なる和服素材への落とし込みは、現場のスタッフたちにとって新しい挑戦で表現できるデザインの広がりに喜んでいた。アダストリアが扱うファッションの幅も広がる意義のある取り組みとなった」と話す。

振袖は18万4800円の価格で、2柄3配色の計6種、袋帯は9万9000円の価格で2柄2〜3配色の計5種を取り扱う。

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