コンビニエンスストア「セブン-イレブン」や百貨店のそごう・西武などを擁する日本最大の流通グループ、セブン&アイ・ホールディングス(HD)の鈴木敏文・会長兼CEOが突然の辞任を発表した。本日予定されていた決算会見に急遽出席した鈴木会長兼CEO(83)は、200人以上の報道陣を前に、「井阪隆一セブン-イレブン・ジャパン社長の解任案に対し、なぜか突如、伊藤雅俊・名誉会長(92)が反対に回った。これまでは経営に関しては私自身が直接よろしく頼むと言われていた」と語った。会見には村田紀敏セブン&アイHD社長らも出席し、創業家である伊藤家との確執や、きっかけとなった井阪セブン-イレブン社長の解任をめぐるやり取りの内実を生々しく語った。
鈴木CEOは米国から導入したコンビニエンスストア「セブン-イレブン」を日本最大手に育て上げ、「セブン-イレブン」を中核にスーパー「イトーヨーカドー」、そごう・西武などを擁する日本最大の流通グループへと導いた。日本の小売業界を代表する経営者。辞任の理由になった創業家である伊藤家との対立について鈴木CEOは、「伊藤家との対立は私の不徳の致すところ。当社は2016年2月期も最高益を更新する。好調な今、辞任するのは逃げではない」と語った。