歌手チャーリー・XCX(Charli XCX)の最新アルバム“ブラット(Brat)”をきっかけに、“ブラット・サマー”という新たなトレンドが巻き起こっている。ちなみに“Brat”は、日本語で“悪ガキ”を意味する。
“ブラット・サマー”とは、攻撃的な色彩、重厚な質感、漆黒のサングラスといったファッションスタイルに身を包み、自分が自分にとってのミューズであるように生きる様子を指す。周りを気にしない、パーティーガールの勇敢なマインドセットと独特のファッションの組み合わせが“ブラット・サマー“なのだ。
TikTokのインタビューでチャーリーは、“ブラット”になる方法は、「少し乱れていて、パーティーが大好きで、時々おバカなことを言うあの子になりきること。彼女は正直で、ぶっきらぼうで、少し気まぐれ。それが“ブラット”」と答えている。
さらにポッドキャスト"エニシング ゴーズ(ANYTHING GOES)"で、シンプルな白いタンクトップを着て街に繰り出し、クラブで汗を流す究極の“ブラット”を思い描きながらアルバムを制作したと語った。フレンチネイルを呼びかけるリミックス曲「365」や、透け感のある白いドレスと昨夜のメイクアップを想起させる「ミーン ガールズ(MEAN GIRLS)」など、彼女の想像上の女神は多くの楽曲にインスピレーションを与えているようだ。
火付け役のチャーリーを筆頭に、多くのセレブも思い思いの“ブラット・サマー”スタイルを楽しんでいる。
チャーリー・XCX
ロンドンで行われたテニスのグランドスラム大会に表れたトレンドセッターの装いは、まさに典型的な“ブラット・サマー”だった。黒のかぎ針編みのミニドレスに、長方形のサングラスとフープイヤリング、レースのソックス、「ジャンヴィト ロッシ(GIANVITO ROSSI)」のスリングバックヒールを合わせてトレンドを体現した。
ジュリア・フォックス(Julia Fox)
実は、チャーリーが"ブラット・サマー"のインスピレーション源とし実在する人物の1人が俳優のジュリア・フォックスだ。彼女の名前はチャーリーの曲の中で"彼女はとてもジュリアだ(That's so Julia...)"とシャウトされている。
そんなフォックスは、ブルックリンでプライド月間に開催された“レディーランド フェスティバル(LADYLAND FESTIVAL)”のパフォーマンスに“ブラット”なルックで登場した。アカイ・リトルジョン(A’kai Littlejohn)がデザインした、玉虫色の"朽ちた蘭“のコルセットとブラックを効果的に使った特徴的なメイクでミューズの存在感を示した。
アメリア・グレイ(Amelia Gray)
今大注目のモデルアメリア・グレイは、バルセロナで開催された「デシグアル(DESIGUAL)」の2025年春夏のショーに“ブラット・サマー”ルックで登場した。赤と白の複雑なディテールが施された退廃的な雰囲気の黒のベストに、ルーズフィットのカーゴパンツを合わせ実用的なエッジを加えた。
マイカ・モンロー(Maika Monroe)
俳優のマイカ・モンローは、ハリウッドにあるエジプシャン・シアターで開催されたネオン(NEON)監督の映画「ロングレッグス(Longlegs)」のプレミアで、大胆なオールブラックの"ブラット"ルックを披露した。レザーのバンドゥトップに、足首までドレープがかかったハイウエストのレザースカートを合わせ、ポインテッドトゥブーツでまとめた。