「ベルメゾン」を運営する千趣会は、資本業務提携を結ぶJ.フロント リテイリング(JFR)と共同で、プライベートブランド(PB)「Kカラット」のオムニチャネル戦略を強化する。3月11日の大丸梅田店を皮切りに、神戸店や札幌店、京都店、東京店の5カ所に直営店をオープン。同時にプレミアムライン、フェイバリットラインの2ラインを共同開発する。両社のEC、店頭の購買情報を一元分析し、チャネルごとのプロモーションなどに生かしていく考え。 今後は大丸松坂屋百貨店のECサイトでも「Kカラット」を販売する予定で、ECから店頭への送客を目指したアプリ開発も進めている。また、今秋をめどに千趣会と大丸松坂屋で顧客情報の一元化を目指しており、さらなるオムニチャネル・プラットフォームを築いていく計画だ。
「Kカラット」はモデルの黒田知永子がプロデュースする50代女性に向けたブランドで、2010年から「ベルメゾン」のカタログのみで販売をしてきた。
3月17日の記者発表会でJFRの藤野晴由・常務は、「全店舗で初日売り上げが100万円を超えている。札幌店の初日売り上げは140万円以上。PBでここまで売れた経験はない。百貨店はECが弱いと言われがちだが、オムニチャネルPBを今後の起爆剤にしていきたい」と自信を見せた。