ファッション

東コレ2025年春夏は国際色豊かに 「ドリス」出身の「テルマ」や「フェティコ」「サルバム」など参加

日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、2025年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」のスケジュールを発表した。9月2日から7日までの期間に、33ブランドが参加し、うち26がフィジカル発表、7がデジタル発表を行う。「RFWT」で初めてコレクションを披露するのは6ブランドだ。

会期初日のオープニングを飾るのは、中島輝道デザイナーによるウィメンズブランド「テルマ(TELMA)」だ。JFWOが22年に発足したブランドサポートプログラムである「JFW ネクスト ブランド アワード2025(JFW NEXT BRAND AWARD 2025)」でグランプリを受賞した。アントワープ王立芸術アカデミーを卒業後、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」や「イッセイミヤケ(ISSEY MIYAKE)」での経験を踏まえ、質の高いモノづくりに意欲的に挑んでいる点や、今後のブランドの発展が期待できる点が、審査員の評価を得た。

タイトルスポンサーの楽天グループの支援プロジェクト「バイアール(by R)」には、藤田哲平デザイナーによる「サルバム(SULVAM)」を選出した。藤田デザイナーの意向により、同氏の母校である文化服装学院と連携し、9月6日のショーでは、同校の生徒も企画、制作、運営に携わるという。

そのほか、「チカキサダ(CHIKA KISADA)」「フェティコ(FETICO)」「ピリングス(PILLINGS)」「ヨシオクボ(YOSHIOKUBO)」といった、過去にアワードを受賞した実力派ブランドがそろう。初参加では、ピープルデザインを掲げる「テンボ(TENBO)」と元大関の小錦八十吉がタッグを組んだプラスサイズブランド「コニテンプラ(52TENBO+)」や、アパレル企業アダストリアで近藤満デザイナーが手掛けるサステナブルブランド「オー・ゼロ・ユー(O0U)」などが並んだ。

今シーズンは海外からの参加ブランドが増えた。イタリアから初参加の「ハウス オブ ムアムア(HOUSE OF MUAMUA)」をはじめ、中国の「ユェチ・チ(YUEQI QI)」、タイの「ウィシャラウィッシュ(WISHARAWISH)」、台湾の「セイヴソン(SEIVSON)」、フィリピンの「ピーエッチ モード トーキョー バイ エムエフエフ(PH MODE x TYO by MFF)」といった、過去に「RFWT」に参加歴のあるブランドもショーを実施する。

全体の参加ブランド数は減少傾向
運営側も2月・7月のイベント開催に意欲示す

一方で、全体の参加ブランド数は、24年春夏シーズンの50、24-25年秋冬シーズンの43と比較すると減少傾向だ。「RFWT」は24-25年秋冬シーズンから審査基準を厳格化しており、参加ブランド数に影響しているという。さらに古茂田博JFWO事務局長は、「春夏というシーズンの都合上、特にメンズブランドの参加が減った。6月に開催されたパリ・メンズ・ファッション・ウイークに合わせて、少なくないメンズブランドがすでに発表を済ませてしまったためだ」と話した。

「RFWT」は、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークで行う世界4大ファッションウイークを鑑みて、そのどれもと被らない時期に「RFWT」を開催せざるを得ない状況だ。古茂田事務局長は「とはいえ、東京のファッションウイークがバイヤーの買い付け時期の終了間際になってしまうのは、参加ブランドにとってビジネスチャンスを逃すことにつながる。まだ具体的な策は検討中であるが、2月・7月にもブランドをサポートできるプログラムを企画していきたい」と意欲を見せた。

【2025年春夏RFWTスケジュール】
※★は初参加ブランド、■は海外からの参加ブランド、●はウェブで発表

9月2日(月)
11:30 「テルマ」★
13:00 「ハウス オブ ムアムア」★■
15:00  「ハイドサイン(HIDESIGN)」
16:30 「ピーエッチ モード トーキョー バイ エムエフエフ」■
18:00 「ミツル オカザキ(MITSURU OKAZAKI)」
19:30 「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」

9月3日(火)
11:30 「グローバル ファッション コレクティブ 1(GLOBAL FASHION COLLECTIVE 1)」■
12:00 「コニテンプラ」★
15:00 「ウィルソンカキ(WILSONKAKI)」●
16:00 「グローバル ファッション コレクティブ 2(GLOBAL FASHION COLLECTIVE 2)」■
17:00 「メアグラーティア(MEAGRATIA)」●
18:00 「カミヤ(KAMIYA)」
19:00  「ヴィルドホワイレン(WILDFRAULEIN)」
20:30 「フェティコ」

9月4日(水)
16:00 「セイヴソン」■
17:00 「マーカス コビントン(MARCUS CONVINGTON)」★
18:30 「バルムング(BALMUNG)」
20:00 「ヨシオクボ」
21:30 「オー・ゼロ・ユー」★

9月5日(木)
14:00 「ピリングス」
15:00 「ミントデザインズ(MINTDESIGNS)」●
18:00 「ケイコ ニシヤマ(KEIKO NISHIYAMA)」★●
19:00 「ウィシャラウィッシュ」■
20:30 「ユェチ・チ」■
21:30 「ハイク(HYKE)」●

9月6日(金)
13:00 「ウィザード(WIZZARD)」●
14:00 「ヘオース(HEOS)」
15:30 「ヴィヴィアーノ(VIVIANO)」
16:30 「サポートサーフェス(SUPPORT SURFACE)」
17:30 「チカ キサダ(CHIKA KISADA)
19:00 「サルバム」
20:00 「六舞宴(ROKUBUEN)」●

9月7日(土)
16:00 「ミューラル(MURRAL)」
19:00 「アンリアレイジ オム(ANREALAGE HOMME)」

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