この2年ほど、機会あるごとにイヤミや暴言の応酬を繰り広げてきたLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンとエルメス・インターナショナルが、ついに戦いの場を法廷に移す。発端はLVMHが2010年10月に、金融派生商品を株式に転換するなどの方法を駆使して、エルメスの株式17.1%を取得したこと。その後、LVMHは株式を買い増しして、現在は22.3%を保有している。両者の法廷闘争開始の幕開けとして、まず9月4日にエルメスが、「7月10日にパリの法廷に、LVMHによる(エルメス)株式取得について訴えを起こした」と発表。これに対しLVMHは速攻で逆襲を開始。その日のうちに、「エルメスを名誉毀損、脅迫、不当な競争で訴える」と発表した。