LVMH モエ ヘネシー・ルイ・ヴィトングループ(以下、LVMHグループ)と福島県相馬市は7月2日、「LVMH子どもアート・メゾン」をグランドオープンした。これはLVMHグループの日本における地域社会への貢献活動の一環で、東日本大震災で被災した相馬市の復興と発展を担う子どもたちの心のケア、学力向上、情操教育および芸術活動の拠点となる場所を提供することを目的としたもの。相馬市が所有する1500平方メートルの敷地に建てられた。運営は相馬市が行なう。
NPO法人相馬フォロアーチームによる心のケア活動のほか、多くの絵本や書籍を所蔵し、子供たちへの読み聞かせを行なう。また、音楽を通じて生きる力を育むために設立された一般社団法人 エル・システマジャパンが、すでに市教育委員会と始めている音楽プログラムのうち、作曲教室などを行なう拠点としても運用される予定だ。施設内のガラス壁には、野菜棚が設けられ、食育も兼ねた自然のカーテンを施した。
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建築設計は坂茂が担当。坂は、震災などによる災害被災地での支援活動など多方面で活躍し、2014年には建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞している。LVMHグループは施設の提供にとどまらず、今後もエル・システマジャパンによる作曲教室を通じてより長く子供たちの未来を見据えた手助けを続けていく意向だ。
また、震災後、同グループは、岩手県山田町「田の浜地区コミュニティーセンター」の再建、ルイ・ヴィトンにおける宮城県気仙沼の復興と「森は海の恋人運動」への支援を行なってきたが、今回の福島県相馬市の「LVMH子どもアート・メゾン」建設で、特に被害が大きかった東北3県の支援プロジェクトが実現した。今後も被災地の復興を祈りさまざまな形での支援を行なっていく予定だ。