日本ファッション・ウイーク推進機構(以下、JFWO)は、「JFW ネクスト ブランド アワード 2025(JFW NEXT BRAND AWARD 2025)」のグランプリに、中島輝道(てるまさ)デザイナーによる「テルマ(TELMA)」を選出した。JFWOは同ブランドに賞金220万円を授与するほか、「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO、以下RFWT)」への参加を条件に、公式会場使用料と参加登録料の1年間免除する。そのため、「テルマ」は9月2日から始まる「RFWT」で、2025年春夏コレクションをブランド初となるランウエイショー形式で発表する。
「テルマ」は22年にスタートしたウィメンズブランドで、テキスタイルへのこだわりが特徴だ。中島デザイナーは、アントワープ王立芸術アカデミーを卒業した後、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」や「イッセイミヤケ(ISSEY MIYAKE)」で経験を積んだ。これまでに培ったドレスメーキングや素材開発の知見を、クリエイションに落とし込んでいる。
中島デザイナーは、「『テルマ』はコロナ禍の逆境の中、洋服やモノづくりの力を信じて立ち上がった。産地に受け継がれる知恵や伝統技術に学びながら、服作りに関わる人たちのひたむきな姿勢に支えられている。これからも着る人の日常が、より豊かになるような洋服を目指して精進したい」とコメントした。
同アワードは“日本から世界に向けたデザイナーを創出する”をコンセプトに、JFWOが22年に創設。グローバルに活躍が見込める新たな才能を育成、支援することを目的としている。「テルマ」をグランプリに選出した理由は、クオリティーの高いモノづくりに意欲的に励んでいる点や、独創的な世界観の拡張が期待できる点を評価したためだ。なお、同アワードの23年度グランプリは「フェティコ(FETICO)」で、24年度グランプリは「カナコサカイ(KANAKO SAKAI)」が獲得している。