三越伊勢丹ホールディングス(HD)はニューヨーク・ファッション・ウィークの開催期間に合わせて、来年2月6〜13日、現地でポップアップストア「ニッポニスタ(NIPPONISTA)」を出店する。経済産業省の2013年度クール・ジャパン戦略推進事業に採択されたプロジェクトで、日本の良いもの、良い人を世界に紹介し、グローバルマーケットへの進出をサポートすることが目的。また、アシスタントバイヤーやバイヤー1年目といった若手女性8人を起用した女性活用プロジェクトという点でも力を入れている。大西洋・社長は「女性活用は重要な課題だ。間違いなく感性は女性の方が上だ。若い女性の力を企業の活力にしたい。新しいことに女性が取り組んでいくということでも意味がある」と語る。
今回のポップアップストアは、NYソーホーのグリーンストリートの路面店で約200�uのスペースで展開するもの。「ファッション&アート/ジャパン・ラグジュアリー」と「フード&デザイン:ジャパン・スタイル」をテーマに、ファッション、アート、フード、リビングの46コンテンツ前後を紹介するもの。作品・商品の展示に加え、一部商品の販売も計画している。ファッション分野では、「アンリアレイジ」「ミントデザインズ」「ファセッタズム」「ヨーコ・チャン」「プランティカ」「シリシリ」「ソマルタ」「シアタープロダクツ」「カンサイ ヤマモト」「ヨウジヤマモト」などのデザイナーズブランドが出店。あおもり藍(青森の藍染め)の素材・技術・文化と日本人デザイナー(「エンジニアドガーメント」の鈴木大器、「N.ハリウッド」の尾花大輔、「ミハラヤスヒロ」の三原康弘ら)とのクリエイションを融合させた「ジャパン・ブルー」シリーズも、来年4月の日本での販売を前にお披露目する。
久保田佳也・執行役員経営戦略本部マーケット・開発部部長は「2010年から3年半かけて『日本を元気にしていく』『日本のお客さまに日本のモノ作りの素晴らしさを改めて紹介する』という志を掲げ、ジャパンセンスィズキャンペーンに取り組んできた。その、日本の良いものの企画をNYに持っていく。テーマの『ニッポニスタ』は、良いものに精通し、日本をこよなく愛する人々を指す造語。世界中の感度の高い人々が集まるNYファッション・ウィークの期間に開催。NYのバイヤー、デザイナー、ショールームオーナー、セレブリティ、グローバルメディアやバイヤーを集め、情報を発信したり、マッチングができるような態勢を作り、次のビジネスにつながるようなプロモーションにしたい」と語る。
関税や輸出などについては、現地法人を持つオンワード樫山の協力を得るほか、商品の半数程度を、今秋から活用を始めているソーシャルコマースサービス「ファンシー(FANCY)」を通じて販売する予定。開店前夜の5日夜には、近隣でオープニングパーティも行なう。
【関連記事】
■"地方発世界へ"、総額約600億円の官民ファンドクール・ジャパンファンドが活動開始!
■600億円のクール・ジャパンファンドの社長に、松屋の太田伸之・常務執行役員